ナンデモ解決!勉強ブログ

2021.11.30

世界史から学ぶEUの起源③

前回はEUの起源として
ドイツ(神聖ローマ帝国)とフランスに
おけるアルザス=ロレーヌの争いの部分を
メインに扱いました。
詳しくは前回の記事をご覧下さい。

今回は普仏戦争でビスマルク
(国王はヴィルヘルム1世が)率いる
プロイセンがナポレオン3世率いる
フランスに勝利してフランスのベルサイユで
ドイツ国王戴冠式を実施したあとの話をします。
 
その後フランスは建て直していくも、ドイツに
対してはやはり恨みを持っていました。
そして時は過ぎ、好機がついに訪れたのです。
 
それこそが第1次世界大戦でした。
(イギリスやフランスを中心とした協商国
とドイツやオーストリアを中心とした同盟国
との戦争)
 
若きヴィルヘルム2世はビスマルクの言うことを
聞かず、ビスマルクが引退したあとドイツは
失策を繰り返すことになりました。
 
真のリーダーを失ったドイツは暴走し
ついに無制限潜水艦作戦にてアメリカの
怒りを買い敗北します。
 
戦勝国としてドイツを倒したフランスは
普仏戦争で味わわされた屈辱を全面的に
晴らすべく、ドイツに対してとんでもない
賠償を課したのでした。
 
①ドイツの領有していたアルザス=ロレーヌを
フランスに返還
 
②(ドイツはポーランドにポーランド回廊を割譲
 
③ドイツはベルギー、デンマークに隣接地域を返還
 
④当時ドイツ領であった中国の山東半島の
権益を日本に
 
⑤ドイツの領有していたザール地方を
国連の管理下に
(ただし炭鉱の権利はフランスに)
 
⑥ドイツの領有していたダンツィヒを
国連の管理下に
 
⑦ドイツの領有していたシュレジエンは
住民投票にて帰属先を決定
 
徴兵制廃止され、陸軍は10万、海軍は1万6500の兵員に制限され、航空機・潜水艦の所有は禁止
 
⑨ラインラント(ライン川沿い)は
非武装地域に
 
⑩賠償金1320億マルクの賠償金の命令
(現在にして約200兆円ほど)
 

以上とつらつら書きましたが…
 
結論、やりすぎです。
ドイツが二度と復活できないほど
ドイツを追い込んだのです。
 
全ての身ぐるみを剥がされたドイツは
このあとボロボロになり、その後世界恐慌を
迎え…
 
こうなるとどういうことになるでしょう??
 

そう。またドイツはフランスをめちゃめちゃ
恨みます。そしてさらなる経済状況の悪化は
ドイツ国民を追い詰めました。
 
自らの生活が危ぶまれた国民たちは
国を先導してくれる強いリーダーに
しがみつくようになるのです。
 
それが結果的にはヒトラーを筆頭とした
ナチスとなってしまう。
 
ヒトラーなんてあんな考えに従うのは
間違ってる。経済的に豊かな今はそう
言えるでしょう。ただ、当時のドイツは
その判断さえできないほどに困窮していた
ということです。 
  
誰かを究極まで追い詰めればその恨みが
爆発的に大きくなります。
そしてお互いに冷静な判断など出来なくなって
しまうのです。
  
恨みを買ったり買われたりというのは
生きていればあることかもしれませんが
できるだけ小さくする努力をしないと
恐ろしい結果に…なんてこともあるのです😭
 
まさに歴史から学べる教訓です📖
 


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